ペール缶で二次燃焼する焚き火台を自作|作り方と実用レビュー

アウトドア実践

ペール缶で二次燃焼する焚き火台を自作した理由

「ペール缶で焚火台を作ってみたい」と考えている方向けに、実際に私が作ってみた体験をまとめました。

  • 作った事ないけど簡単なのか?
  • 必要な道具は何か?
  • ペール缶はどこで入手できるのか?

素人DIYですが、メリット・デメリットも含めて正直に解説しています。

先に要点だけ言うと、二次燃焼を狙う自作は「穴位置・穴径・空気の通り道」がすべてです。逆に言えば、ここを押さえれば見た目が多少いびつでも燃え方は付いてきます。とはいえ、金属加工の怪我は一瞬なので、作業は安全第一でいきましょう。

▼ソロで使える二次燃焼ストーブの作り方はこちら

ダイソー貯金箱で作る二次燃焼ソロ焚き火台|DIY手順と燃焼テスト解説
ダイソーの貯金箱を使って二次燃焼するソロ用焚き火台を自作。穴位置・工具選び・失敗しやすいポイントまで、実体験ベースで詳しく解説します。

二次燃焼する焚き火台を自作│ペール缶ウッドストーブ

作った事ないんだけど簡単?

結論から言うと、電動ドリルをある程度使い慣れていないと難易度は高めです。

曲面のペール缶に穴をあける必要があり、ドリル操作に慣れていないと苦戦します。無理をせず、安全を最優先してください。

例外として、DIYの経験が少なくても「作業を短時間で区切る」「下穴→ホルソーの順を徹底する」「固定・手袋・保護メガネを必ず着用する」だけで成功率は上がります。勢いで一気にやるのが一番危ないです。

必要な道具一覧

▼今回使用した道具

  • 電動ドリル(7mm刃・ホルソーΦ35mm/Φ16mm)
  • ブリキヤ槌
  • マイナスドライバー
  • ニッパー
  • 金切り鋸(ダイソー)
  • ヤスリ(ダイソー)
  • マスキングテープ
  • ※平タガネがあると非常に便利

作業前に用意しておくと安心なものも書いておきます(無いと作れないわけではないですが、失敗回避に効きます)。

  • 保護メガネ(切粉が飛ぶ)
  • 掃除用のほうき/強力な磁石(切粉回収が早い)
  • クランプや滑り止め(曲面がズレて穴位置が狂うのを防ぐ)

ペール缶はどこで入手可能?

私はガソリンスタンドでホワイトガソリン(一斗缶)を購入した際に譲ってもらいました。

ネット情報では自動車ディーラーや整備工場も入手先としておすすめです。

入手できたとしても、必ず「以前の内容物」と「におい残り」を確認してください。可燃性の残留がある缶を加工するのは危険です。念のため、洗浄・乾燥してから作業に入るのが安全です。

ペール缶ウッドストーブの作り方

作業に入る前のチェック(失敗と怪我を減らす)

  • ドリル刃とホルソーは摩耗していないか(切れないと暴れる)
  • 革手袋・保護メガネを着用できているか
  • 缶が動かないように固定できているか
  • 穴位置のマーキングは左右でズレていないか
  • 穴あけ後のバリ処理(ヤスリ)がすぐできる状態か

ここを飛ばすと、穴がガタガタになったり、切粉で手を切ったり、作業が止まってモチベが落ちたりします。結果的に完成までが遠回りになります。

① プラハンドルを外す

ペール缶のプラハンドル(加工前の状態)
金切り鋸でプラハンドルを切断して外す工程

熱で溶けるため、プラハンドルは必ず外します。ニッパーが届かないため、金切り鋸を使用しました。

② 外側ペール缶の穴位置を決める

マスキングテープを一周巻いて基準ラインを作る
外側ペール缶の底から3cm位置に基準ラインを設定

外側になるペール缶から穴をあけます。マスキングテープを一周巻き、重なった部分でカット。貼った位置はペール缶の底から3cm上になります。


マスキングテープを一度剥がして穴位置の印を付ける
外側ペール缶に穴位置を均等にマーキングした状態

一度剥がして穴位置に印を書きます。11穴にしようとしましたが、最終的に12穴にしました。

この「均等割り」が意外と効きます。穴が偏ると、空気の流れも偏って燃焼が不安定になったり、片側だけ熱が集中して歪みが出やすくなります。

③ 穴あけ作業(外側)

外側ペール缶に下穴をあける工程
ホルソーΦ35mmで外側ペール缶の穴を拡張する工程

下穴をあけてからホルソーΦ35mmで拡張します。力を入れすぎず、滑らせるイメージで回転させるのがコツです。


穴あけ作業中のドリルの当て方(力を入れないのがコツ)
穴あけ後の切粉が出た状態(危険なので注意)

穴あけの時に力を入れないようにしてください(下穴の時も同様です)

切りカスは非常に鋭利なため、必ず革手袋を着用してください。


作業床に落ちた切粉(踏むと危険)
穴あけ後のバリをヤスリで処理する準備

床の『切粉』も付着すると厄介なので要注意。

軍手はNGで革手袋をおススメします。穴あけ後はバリが出ているのでヤスリで処理します。

ここで手を抜くと、後で缶を合体させる時に引っかかったり、運搬時に指を切ったりします。バリ処理は「完成度」と「安全」の両方に効きます。


④ 内側ペール缶の穴あけ

内側ペール缶の穴位置(底から19cm)をマーキング
内側ペール缶にホルソーΦ16mmで穴あけした状態

底から19cm位置に30穴、ホルソーΦ16mmで穴あけしました。穴数を増やすと二次燃焼がより綺麗に出る可能性があります。


内側ペール缶に穴を追加で開ける工程
内側ペール缶の穴あけ完了後の外観

穴数は30で、ホルソーΦ16mmで穴をあけました。

10mmなどのドリル刃で穴数を増やせば『キレイな二次燃焼』が見られるかもしれません。穴あけにはカット面がキレイなので『ホルソー』を使いました。

二次燃焼が弱い場合は、薪の乾燥具合や立ち上がり温度が原因のことも多いです。穴数だけを増やす前に「乾いた薪」「十分な予熱」「空気の通り道が潰れていないか」を先に見直すと無駄が減ります。


マスキングテープに付着した切粉(手袋必須)
内側ペール缶の切り口(バリが少なくてもヤスリがけ推奨)

マスキングテープにも『切粉』が付着しているので注意してください。バリが少なくても切口はヤスリがけしておいた方が良いです。

ここから先は「加工手順」が続くので、必要な工程だけ拾い読みしてOKです。

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⑤ 底面の穴加工

内側ペール缶の底面に穴加工する前のマーキング
内側ペール缶の底面に穴加工を施した状態

内側になるペール缶の底にも穴をあけます。

放射線状のラインも『マスキングテープ』を使えば簡単です。12分割にしました。


底面外周の穴をΦ7mmで開ける工程
底面中央をホルソーΦ35mmで開けた状態

外周の穴はΦ7mmであけて、中心はホルソーΦ35mmです。特に決まりはないので適当です。

ここは好みも出ます。灰の落ちやすさを優先するなら中央穴を大きめに、燃焼時間や燃費を優先するなら外周穴を控えめに、という判断軸で調整すると迷いにくいです。

⑥ ペール缶の潰し加工

潰し加工前の形状(隙間が狭いと感じた状態)
ブリキヤ槌で潰し加工を行う工程

暖められた空気が上がって来て、穴から内側に入り込むのですが、コレだと隙間が狭いと思うんですよね。


潰し加工の方向を変えて調整する工程(穴から底方向)
潰し加工で凹みが出た例(調整が必要)

・・・と言う事で潰します。

ブリキヤ槌という先が尖った金槌があったので使いました。底から穴に向かって潰すと、穴付近で凹んでしまいました。


穴から底に向かって潰し加工する方法へ切り替え
マイナスドライバーで筋を付けるように潰す工程

今度は穴から底に向かって潰していきます。

マイナスドライバーで筋をつけるイメージです。平タガネがあったらかなり役立つと思います。

潰し加工は「空気の通り道を作る」目的なので、見た目より機能優先でOKです。ただし潰しすぎると嵌合がきつくなったり、穴位置がズレて燃え方が変わるので、少しずつ様子を見ながら進めるのが安全です。


潰し加工で凹みが出た状態(修正前)
木を当てて叩き、凹みを修正する工程
凹み修正後の形状(内側に当て木して調整)

こんな感じで凹んでしまう場合もありましたので、内側に木を当ててハンマーで叩いて修正しました。

⑧ペール缶ウッドストーブの完成

完成したペール缶ウッドストーブ(外観)
完成したペール缶ウッドストーブ(内部)

潰す事も考えたら、底面の穴位置を調整すべきかもしれません。ペール缶を合体させれば準備完了です。


内側から見た完成状態(網がジャストサイズ)
100均の丸網をセットして使い勝手を改善した状態

内側から見るととっても良い感じです。自宅にあった100均の丸網がジャストサイズでした。予定にはなかったのですがセットして完成。

⑨ 実際に使ってみたレビュー

実際に着火して燃焼している様子
二次燃焼の炎が立ち上がっている様子

給気穴が大きいため燃焼は非常にスムーズ。燃費は悪いですが、二次燃焼の炎は早い段階で確認できました。


使用後の状態(板厚0.5mmでも大きな変形なし)
1時間使用後の外観(歪みや変形の確認)

1時間ほど使用しましたが、板厚0.5mmのペール缶でも大きな変形はありませんでした。

よくある質問(FAQ)

Q. ペール缶焚き火台は初心者でも作れますか?

電動ドリルの使用経験があれば可能ですが、完全初心者には難易度は高めです。安全対策を徹底してください。

Q. 二次燃焼を安定させるコツは?

穴数を多めにし、空気の通り道を確保することが重要です。ホルソー加工が有効です。

Q. 市販品と比べてどう?

燃費や耐久性は市販品に劣りますが、コストとDIYの楽しさは圧倒的です。

Q. 二次燃焼しない・弱い時は何を疑う?

まず薪の乾燥です。湿った薪だと温度が上がらず、二次燃焼が立ち上がりません。次に「内側缶の空気穴が塞がっていないか」「潰し加工で空気の通り道が狭くなりすぎていないか」を見ます。穴を増やすのは最後でOKです。

Q. 穴あけがガタガタになったら修正できますか?

軽いガタつきなら、ヤスリで形を整えてバリを落とせば実用上は問題になりにくいです。大きくズレた穴は無理に拡張すると歪みや亀裂の原因になるので、穴位置の見直し(数を減らす/配置をずらす)でリカバリーする方が安全です。

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まとめ|ペール缶ウッドストーブを作ってみて

隙間問題に不安はありましたが、結果的にしっかり二次燃焼する焚き火台が完成しました。

改造・耐熱塗装・五徳追加の記事も公開しています。

ペール缶ウッドストーブ五徳を自作改良する方法
自作ペール缶ウッドストーブに五徳を追加して使い勝手を改善。ダイソー金具での加工手順、穴あけ・曲げ・カットのコツ、塗装の失敗回避と耐熱ペイントの硬化方法、実測テストまで写真付きで解説。
ペール缶焚き火台を実用化|二次燃焼ウッドストーブ改良術
ペール缶焚き火台は火力が強すぎて調理に不向き──その弱点を「蓋の加工」で解消。二次燃焼を活かしつつ湯沸かし・調理が可能になる実用改良を、失敗点と工具選びまで含めて解説。

★youtubeで私の作業動画アップしているので良かったら参考にしてみて下さい

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次に読むならこの順

ここまで読んで「自作のイメージは掴めたけど、実際の運用や改良で失敗したくない」と感じた人向けに、次の一手が迷わない導線を置いておきます。単なる関連記事ではなく、理解の段階に合わせて並べました。

  1. ソロで使える二次燃焼ストーブの作り方
    まずは構造の基本を押さえると、穴径や穴数の判断がブレなくなります。小型前提の設計思想が参考になります。
  2. 焚き火台の改造(改善)記事
    実際に使って初めて分かる「燃費」「歪み」「扱いやすさ」の改善ポイントがまとまっています。完成後の伸びしろを潰さずに済みます。
  3. 焚き火台用フタ(消火・調整)
    安全に火をコントロールできると、キャンプでの安心感が一段上がります。片付けまで含めて「信用できる運用」になります。