「炭起こしをして、焼き網で魚を焼いてみたいけど、うまくできるか不安」——
そんな声をよく聞きます。
最初はいくつか押さえるべきポイントがあります。
ただ、慣れてしまえば炭火焼きは拍子抜けするほど簡単です。
しかも、仕上がりはガス火とははっきり分かるほど別格になります。
私は一年を通して炭(火)を起こし、魚や肉を焼いてきました。
その経験を通して感じているのは、炭火焼きは「難しい」よりも
正しい考え方を知っているかどうかで結果が安定する調理法だということです。
この記事では、失敗を避けながら、
安定しておいしく焼くための考え方と具体策をまとめました。
【網焼き】魚(干物)を炭火で焼く実践手順
焼き網の手入れは「洗わない」が基本

家庭によって流儀はありますが、うちでは焼き網を洗いません。
前回の汚れは、次に使うときの炭火で焼き切ります。
仕上げにダイソーのワイヤーブラシでカスを落とすだけ。
水洗いは錆や臭い残りの原因になりやすく、
結果的に次回の焼き付きにつながることが多いです。
高温で一度リセットしてしまう方が、
焼き網のコンディションは安定します。
皮がくっつかない最短ルートは「薄く酢」

答えはシンプルです。
お酢を薄く塗るだけ。
皮がくっつく正体は、
魚のタンパク質が加熱で変性し、金属と結びつく「熱凝着」。
動物性タンパク質は、酢と反応すると先に固まる性質があります。
そのため、金属に触れる前に反応させてしまえば、
皮のくっつきを防ぐことができます。

酢は焼き網に塗っても、魚側に塗っても構いません。
ただし、塗り過ぎは禁物です。
べっとり塗ると身が締まり過ぎて硬くなります。
あくまで「うすーく」が基本。
また、魚の表面に水分が多いと、
酢の成分が流れてしまい効果が落ちることがあります。
焼く前にキッチンペーパーで余分な水分を拭き取る。
このひと手間で、仕上がりははっきり変わります。
オガ炭の火加減は「肉より弱く」

魚は強火厳禁です。
肉を焼くときより、ずっと弱い火力で十分。
火が強過ぎると、表面だけが焦げて、
身は水分を失い台無しになります。
うちで使っている炭はオガ炭。
火起こしはやや手間ですが、火力が安定し、火持ちが良いのが利点です。
火起こしについては、以下の記事で詳しくまとめています。


「ちょっと強いかも」と感じたら、
炭を一時的に七輪へ避難させましょう。
七輪は火力調整、炭のストック、消火まで担えるため、
炭を扱うなら一台あると作業が安定します。
私は焼きはバーベキューコンロ、
管理は七輪と役割分担しています。
魚(干物)の焼き方は「身から、じっくり」

焼き始めは必ず身の方から。
皮を焼く段階で、全体の7〜8割に火が通っているイメージが理想です。
魚を乗せた直後は特に慎重に。
煙が勢いよく上がるなら、火が強過ぎます。

火が弱いと感じたら、七輪から炭を少量追加。
焦がすより、この調整の方が安全です。
慣れてくると、火加減は感覚で掴めるようになります。

酢の効果で、皮は驚くほどくっつきません。
引きずるように塗るとペーパーがボロボロになるため、
ペタペタと軽く当てる感覚で調整してください。
ストレスなく返せるのは、大きなメリットです。

最後に皮側を軽く炙れば完成です。
焼き過ぎると水分が抜け、パサつきの原因になります。
日常的に炭火焼きに触れ、
最適な焼き加減を体で覚えていきましょう。
FAQ|よくある疑問
Q. 酢はどの種類が良い?
穀物酢で十分です。香りの強い酢は風味に影響するため、避けるのが無難です。
Q. 生魚でも同じ?
基本は同じですが、干物より水分が多いため、事前の水分拭き取りを丁寧に行ってください。
Q. 網の材質で変わる?
ステンレスでも鉄でも理屈は同じです。重要なのは清潔さと高温リセットです。
★YouTubeでも今回の内容を動画で解説しています。
動きで確認したい方は、参考にしてください。
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